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「キレイ」 は 「生きる力」 になる
高齢者医療の場で看護師をしていた私は 最期まで複数の管に繋がられ、 亡くなっていく方をたくさん見てきました。 「これは本当に必要な治療なのか」 「本当にご本人が望む最期の姿なのだろうか」 疑問や葛藤を感じました。 そんな時に出会ったのが “メイクセラピー”。 認知症でいつも無表情だった80代の女性患者さんに 看護学生がメイクセラピーだと言ってマニキュアを塗りました。 マニキュアを塗られたその方は ずっと自分の爪を見つめ 私の声掛けに 見たことのない愛らしい笑顔を見せてくれました。 認知症があっても ご高齢であっても 療養中であっても 「きれいになること」は幸せなこと。 私たちと何も変わらない。 そして 「きれい」は自分自身を慈しむこと。 「きれいね」と、周りから声を掛けてもらえることは 周りの存在を再認識できること。 自分の存在を認めてもらえること。 肌に触れ 心に寄り添い 美しく彩る そんなメイクセラピーを ケアの1つとして広げています。
大平智祉緒
日本ケアメイク協会 / NOTICE