山崎英樹:「ごく私的認知症医療史」

  • 内容:Contents
  • プレゼンター:Presenter
  • テキスト:Transcript

「ごく私的認知症医療史」

精神科医になりたての頃、医局の給料ではとても食べていけないので、いわゆる老人病院や精神病院で当直のアルバイトをさせてもらいました。遠くて不便な所ほど安い土地に大きな病院が建ち、給金も良いのです。たとえば新幹線を降りてタクシーで30分、人里離れた山間にまず現れるのは知的障がいの子どもたちの施設で、その先にごみ焼却場、当直先の病院はさらにその向こうにあるのでした。 人里離れた病院に閉じ込められ、ベッドに縛られながら最期を迎える老いの現実が、そこにはありました。姥捨て山。いくら振り払っても、こんな言葉が耳の奥で鈍くこだまするような気がしたものです。後ろめたさに苛まれながら、それでも僕は一晩の給金を握りしめて大学に戻ってくるのでした。 認知症高齢者の医療は、見過ごせない現実にあふれています。その現実と、どう向き合いながら過ごしてきたのか。ささやかな自分の経験を交えながら、お話ししてみたいと思います。

山崎英樹

いずみの杜診療所 医師

「ごく私的認知症医療史」

関連プレゼンテーション

  1. 谷合久憲:急性期病院と在宅医療、実はベストマッチ?

    谷合久憲:急性期病院と在宅医療、実はベストマッチ?

  2. 一瀬浩隆:震災が私に教えてくれたこと

    一瀬浩隆:震災が私に教えてくれたこと

  3. 頴原禎人:認知症をめぐる不確実な話

    頴原禎人:認知症をめぐる不確実な話

  4. 今野まゆみ:「あなたはどこで人生の最後を迎えますか」

    今野まゆみ:「あなたはどこで人生の最後を迎えますか」

  5. 藤巻恵梨子:ワンケア・ワンギフト・ワンリハビリと、私たちが惹かれること

    藤巻恵梨子:ワンケア・ワンギフト・ワンリハビリと、私たちが惹かれること

  6. 野伏龍寛:「生活の質の向上に貢献し明るい空間を創造する!」

    野伏龍寛:「生活の質の向上に貢献し明るい空間を創造する!」