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超々高齢社会を持続可能にして世界に貢献しよう
日本の高齢化率は2021年9月時点で29.1%であり世界一です。日本人の平均寿命は男性82歳、女性88歳でどちらも世界一です。平均寿命と健康寿命との差は、日常生活に制限のある「健康ではない期間」、つまり「要介護期間」を意味します。2019年時点で男性8.73年、女性12.06年でした。
高齢者人口は2013年から毎年50万人増えている一方、労働人口(15~64歳)は毎年70万人減っています。高齢者が増えると要介護者も増えるので、介護従事者の不足が年々深刻になっています。仮に今、有効な出生対策を講じたとしても、その成果が出るのは最低でも約20年後になるので別な策が必要です。
高齢化率28%を超えた「超々高齢社会」の日本を持続可能にするには、私たち一人ひとりの「要介護期間の最小化」が必要です。そのためには、今元気な人が年をとっても、なるべく要介護にならず元気でいられるための予防策が不可欠です。
私は「スマート・エイジング」の考え方を2006年に東北大学で提唱し、その4条件(運動、認知、栄養、社会性)を意図的に組み込んだ商品・サービスを民間企業との共同研究を通じて社会に実装し、個人のスマート・エイジング実現を後押ししてきました。
超々高齢社会の課題解決には税金のバラマキではなく、健全なビジネスで回る仕組みが必要です。今回はその一部をご紹介し、日本で磨いたシニアビジネスが世界で役に立つこと、日本だから可能な社会貢献のやり方を皆さんと共有したいと思います。