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地域をデザインしよう 医療と日常の間を埋めるサードプレイスの可能性
長い間、病気と健康は切り離されたものでした。しかし、医療の進歩により病気も健康も、繋がりのある人生の中の体験になりました。つまり、病気になってもその人らしく、地域で暮ら続けられるようになりました。
多くの患者さんが医療とともに地域で暮らすようになると、病院内とは違う支援が必要になります。パジャマを脱ぎ、服を着て、毎日の生活に戻っていきます。自分で心と身体をコントロールして、元の自立した生活を目指します。
私は看護師としての自分、事業者としての自分、患者を看取った家族としての自分、この3つの立場で医療とともに生きる人に対する支援を体験し、患者さんと家族、医療人、一般事業者の間にある意識の違いを痛感しました。
壁の一つとして、医療人と一般事業者の患者支援に対する視点の差があります。事業者は問いを立て、一つ一つを事業化していきます。医療人は、全人的に連続性のある支援を考えます。その視点を融合させながら、一般企業の手法を使って患者さん支援を前向きに考えると、支える仕組みを共に事業化できる可能性があります。がん患者さんが年間2000人ほど訪れる専門美容室ピアの事例をテーマに、医療人と患者さんを支えるサードプレイスを事業化するアイデアと、その必要性について提案します。医療人がもっと社会の仕組みを活用すると、患者さんの地域生活はもっと変えられます。
佐藤真琴 Sato Makoto
株式会社PEER 経営者