- 内容:Contents
- プレゼンター:Presenter
- テキスト:Transcript
口腔ケアを取り組むことの成果とは
口腔ケアの必要性を強く感じて、歯科との連携により口腔ケアに取り組み十数年を過ぎた。当時、誤嚥性肺炎を発症する患者も多く日々、看護、ケアに追われていた。日常の口腔ケアをマニュアル化し、歯科との連携による専門的口腔ケアを取り入れ成果を可視化した。それは、薬剤費の減少のみでなく、発熱持続日数の減少や絶食や経管栄養から経口摂取に移行するなどQOLの向上の成果を得た。しかし、患者やご家族の視点に立った成果であったか否か当時を振り返る。口腔ケアは摂食嚥下機能の維持、改善の基本となるケアである。そして食べることができなくても人としての尊厳を守る重要なケアである。超高齢社会となり、何らかの介護を必要とする患者の増加により、口腔ケアが後回しになってはいないだろうか。改めて、口腔ケアに取り組むことの成果を見つめ直し、口腔ケアの必要性を示していきたい。
中村清子 NAKAMURA KIYOKO
医療法人 社団更生会草津病院