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薬を渡す場所から、暮らしを支える医療拠点へ次世代型薬局「薬局3.0」化プロジェクト
これからの地域医療において、薬物治療はますます重要な役割を担う。一方で、高齢化の進展により、認知機能や身体機能が低下し、服薬コンプライアンスを保つことが難しい患者が増えている。その結果、薬の効果が十分に得られないだけでなく、肝機能・腎機能の低下により副作用が起こりやすくなるなど、薬物治療を安全かつ有効に継続することの難しさが増している。
こうした課題に対し、薬剤師が服用後までフォロー(Follow)し、薬学的にアセスメント(Assessment)し、その結果を医師へフィードバック(Feedback)するFAFを実践すれば、残薬やポリファーマシーの改善につながる。さらに外来患者においても、FAFが機能すれば、リフィル処方箋の安全な運用や、セルフメディケーションへの質の高い対応にもつながる。これは、薬局が単に処方箋を受け付ける場所ではなく、患者の生活と治療を継続的に支える医療拠点へ進化することを意味する。
私はこの取り組みを、まず自らが運営するハザマ薬局において具現化してきた。そして、そこで培った薬剤師教育の内容を一般社団法人日本在宅薬学会へ展開し、さらに薬局運営のノウハウや仕組みをPHB Design株式会社を通じて、全国の薬局・薬剤師へ広げようとしている。現場で実践し、教育として体系化し、運営モデルとして横展開することで、個々の薬局の努力を社会全体の変革へとつなげたい。
全国6万3千軒の薬局、19万人の薬局薬剤師が変われば、地域医療は大きく変わる。本講演では、実際の薬局での取り組みを踏まえ、薬を渡す場所から暮らしを支える医療拠点へと進化する「薬局3.0」を、どのように社会実装していくべきかを考える。


