MED Japan 2019 メインプレゼンター
認知症と幸せに暮らす人から学ぶこと
繁田雅弘
東京慈恵会医科大学 精神医学講座 教授
首都大学東京 名誉教授
人は認知症と聞くと何を思い浮かべるだろう。進行すると何も分からなくなる病気?興奮する病気?家族を苦しめる病気?一番なりたくない病気?そんなふうに考える人は少なくない。それは100%間違っているわけではないが、それはごく一部であって、多くの認知症の人と家族は幸せに暮らしている。何も分からなくなるまで進行するような人もごく一部である。もちろん周りが本人の想いを理解できず、なだめるばかりで子ども扱いすれば怒るのは当然である。家族と本人の信頼関係や情緒的関係が揺らぐことがあるとすれば、それは認知症が原因なのではなく、本人と家族の長年の確執や課題が認知症を機に凝縮して現れたのである。認知症そのものは本人の人間性を犯さない。幸せに暮らしている家族を見ると、周りがもの忘れや失敗を許容し、口を出さずにサポートし、本人の自尊心が維持されている。そんな家族は私たちにじつに多くのことを教えてくれる。
夢を諦めない時代に ~出来ないことではなく出来ることを~
町 亞聖
フリーアナウンサー
母が病で倒れ重度障害者になったのは30年前。障害者への偏見、介護を語れない家族、バリアだらけの町・・・本当に生き辛い社会でした。誰にも頼ることのできない18歳の私が辿り着いたのは「出来ないことではなく出来ることを数える」という発想の転換です。
また障害は生き辛さを感じさせる環境の中にあることにも気づきました。そんな発見と学びの連続だった母との暮らしはずっと続くものと思っていましたが残念ながら末期がんで他界。障害を抱え寝たきりの状態にも関わらず笑顔で“感謝だわ”と言えた母は、最期まで人には出来ることがあり役割があると教えてくれました。20年前でしたが、地元にチーム医療を実践している画期的な病院があり善き医師と看護師に支えられ自宅で看取る事が出来ました。
哀しい事に障害者への偏見は無くならず、更に安楽死に賛成する若い世代が増えています。医療やケアは“深化”し続けているのに残念です。「患者さんが安楽死を望むのは私達のケアが足りていないから」とあるホスピス医は語っています。ならば生き辛さを言葉に出来る環境を作り、私達は世代、職種、地域を超えて対話を重ねていく必要があります。その架け橋になれるよう「もし自分だったら」という想像力を持ち生き辛さを抱えている当事者の“声なき声”にこれからも耳を傾けていきます。障害のあるなしに関係なく住み慣れた地域で当たり前の暮らしが送れる社会を作りたいという夢を叶えるために・・・。
「2025年MCI含む認知症予測数=1300万人」、私たちは、国が目指す地域包括ケアシステムの構築を「優しい街作り」そのものであると考えます。その中で、認知症ケアの問題は、医療・介護の中で完結することはできず、社会全体で支えていく仕組みが必要です。中でも顕在化した課題「認知症行方不明届出数=1.5万件」は、個人情報が壁となり有効な解決策がない状況です。この課題を解決するために地域が持つ助け合いの心「互助」を「ICT技術」がサポートする発想で生まれた「捜索支援アプリと緊急連絡ステッカー」を使って、地域で助け合う協力者を増やし、見守り合える街を育てる「みまもりあいプロジェクト」を開始。最大の特徴は、緊急時に個人情報を保護した状態で、協力者とご家族が直接連絡を取れる仕組みです(日本初)。地域が主体になって、子供から高齢者(認知症含む)まで全世代型の緊急時に見守り合える街を育てることができます。
介護の仕事は好きだから続けたいと思う一方、現実は私の理想からは遠いものでした。
SNSを通じてそんな思いを発信しているうちに、職場外の方とつながりができていきました。そこで、職場を超えて対話ができる場をつくりたいと思い、ちいさなカフェに集まったのがkaigoカフェの始まりです。
カフェを続けていくと医療福祉の世界では働きながらビジョンが見えずに試行錯誤している方が思いのほか多いことがわかりました。
活動をはじめて7年になりますが、カフェの活動はじわじわと浸透し、3年前から、自分らしいカフェやコミュニティを立ち上げるための運営のコツやファシリテーションを学んで頂くためのカフェファシリテーター講座がスタートし、受講された方たちが、それぞれの地域で新たなカフェを立ち上げられています。
私は医療福祉職が豊かにいきいきと活動ができるようになることで、地域も元気にすることができ、安心して暮らしていける地域づくりにも役立てると思います
様々なコミュニティを運営できるノウハウはきっと新しい地域のコミュニティとして活用され根付いていくはずです。
自分らしい居場所がないなら、自分でつくる、そんな発想が当たり前になる社会へ向けて、一緒に動きだしてみませんか?
或る日突然、乳房のしこりに気づき、もしくは検診で腫瘍がみつかり、その数週間後に乳がんと診断を受けたうえに、手術で女性のシンボルとなる胸を切除すると言われたら、どれだけ衝撃的で受け入れ難いことでしょうか。そのストレスを緩和するにはどうしたらいいのでしょうか。『人生。女性。そして命』。乳がんとは、女性にとって、ただならぬ病気であり、またその治療です。気持ちは負けたくない。でもくじけそう。世間では、芸能人が乳がんで亡くなった報道が騒がれますが、患者にとっては恐怖心を何倍も掻き立てられてしまいます。温存か、全摘か。何がベストなのかもわからない状況の中をさまよいますが、最終的な意思決定は患者自身に求められます。このような先が見えない恐怖期間を乗り越えなくてはならない方々の心を支える、新しい民間ヘルスケアビジネスモデル『乳がん専用の撮影スタジオ、ブレストキャンサーポートレート』が、誕生した経緯や効果を今回は紹介させていただきます。
PEACE COIN プロジェクトのビジョンは「多様性を認めあえる、豊かな社会をつくる」ことです。
資本主義の仕組みにより社会は発達し、格段に便利になりました。その一方で、お金をいくら稼げるかが最大の価値であり、お金を稼げないことはまるで価値がないかのように感じる人が多くなってしまいました。既存の貨幣で測れない価値は沢山あるのにもかかわらず、その多くは評価されていません。
私たちは、ARIGATO Creationという新しい仕組みにより、自律分散型の経済圏の構築を手助けします。アンペイ度という尺度を用いて、今まで評価されていなかった「感謝」「貢献」「気遣い」といった価値を可視化していきます。
より多くの価値観が認められ、誰もが自分の居場所を見つけられる。それが私たちの考える「多様性を認めあえる社会」です。
PEACE COINがどのように使われているかをイメージしていただけるよう、実例を元に使い方をご紹介します。
こころやからだの調子が悪くて病院に行けば、患者さんは薬の処方箋を受け取る。でも、本当の問題は「医療モデル」だけでは解決できないかもしれない。診療所に持ち込まれる問題のうち2割は「社会的孤立」によるものという報告もある。でも、私たちにはそれも医療で解決するしか手段がない。
このとき、体操やアート、地域のサークル活動などを紹介できたら、社会的孤立が解消され、薬がなくてもその人の健康問題は解決するかもしれない。
薬と同じように「社会とのつながり」を処方するから社会的処方。
イギリスでは、釣りやアート活動を処方された高齢者がうつ病から脱したり、認知症の症状が軽くなったりという例も報告されている。
この仕組みを日本でも取り入れようと考えて作られた「社会的処方研究所」。Research、Factory、Store(暮らしの保健室)の3つの仕組みで、日本型の社会的処方をどう動かしていくのか?そして社会的処方がどんな未来を拓くのか?ということをお伝えしたい。
脆くて弱い皮膚からの叫び「スキン‐テア」
佐藤 文
福井県立大学 看護福祉学部看護学科 准教授/保健学博士/皮膚・排泄ケア認定看護師
人体最大の臓器とは? それは、皮膚。
皮膚は、外界からの様々な刺激から体内を守ってくれています。皮膚があるおかげで、わたしたちは、生きていることができるといっても過言ではありません。
皮膚は、年齢を重ねますと、シワやたるみがでてきます。そして、皮膚が脆(もろ)く、弱くなっていく… 少しぶつけてしまうだけで皮膚が破れてしまうということもあるのです。これを「スキン-テア」といいます。入院治療中の方だけでなく、高齢になるにつれ、スキン-テアは発生しやすく、とくに、日常生活にご支援が必要な方々に起こりやすいとされています。ご支援しようと手を握って、スキン-テア! ということもあるのです。このスキン-テアは、「皮膚からの叫び」です。
皮膚から悲しい叫びをさせないようにするために、何ができるのか。皮膚が弱っている方々への関わり方、そして、自分自身の皮膚を健康に保つことについて、お伝えします。
メメント・モリ 〜死を想う〜 豊かさにつなぐ
占部 まり
内科医/宇沢国際学館代表取締役/日本メメント・モリ協会代表理事
人生最後に聴きたい音は何ですか?
あなたの心にはどのような音が浮かびましたか?
大事な人の声、大好きな音楽、それとも波の音などの自然の中で聞こえる音でしょうか。
これは、私たち日本メメント・モリ協会が大事にしている問いです。
メメント・モリは”死を想え”という意味のラテン語です。死が日常生活からかけ離れた時代と言われています。誰にでも平等に訪れる死を想うことはいかに生きるかに通じていきます。色々な角度から死を想うことで大切にしているものが見えてきます。
医療技術が革新的に進歩していく中、治療法の選択も一筋縄ではいきません。どのように生きるかということに向き合うことで、何が必要なのかも鮮明になっていくのではないでしょうか。
私たちは、お寺などをお借りして様々な活動をしています。医療介護の現場の死だけではなく、能、生け花といった日本の伝統芸能から音楽アート作品様々なものからみなさんと一緒に感じ考える場を提供しています。
ぜひ一度”死を想う”場にいらしてみませんか?
医療者と学んで、歩いて、つながる
吉澤隆治
薬樹R&D株式会社 理学療法士
医歩は、市民と医療者がいっしょになって行う健康の維持と増進のための取り組みです。
私は、2015年5月から自分が勤務する保険薬局で、管理栄養士・薬剤師と2店舗からはじめました。
みなさんは、保険薬局がウォーキングを行うって聞いてイメージつきましたか?
当初は、店舗で勤務しているスタッフも半信半疑でしたが、参加された皆さんが毎回楽しそうにウォーキングを行う姿が噂となり、徐々に広がりました。
開始から2年で56店舗230回を超える実績を記録し、年々開催店舗が伸びています。
また、薬局の外で、地域包括支援センターや社会福祉協議会との共催という形で、住民が自主的にウォーキングを実施できるような仕組みに協力をさせていただくことも始まりました。
現在、この医歩の取り組みが、さらに多くの地域や保険薬局等に広がる仕組みを企画しています。この取り組みを知ったより多くの皆さまと、つながりたいと思っています。
MED Japan 2019 自薦プレゼンター
脱毛症・抜毛症・乏毛症・抗がん剤副作用…様々な理由によって髪を失う女性たち。
Alopecia Style Project Japanは、そんな女性たちの団体です。
髪を失った、たったそれだけのことで、私たちは稀有な目で見られ、傷つき、涙してきました。
自分の容姿を「隠さなければ」と思いながら鏡の前に立つ。
自分を隠そうとするそんな自分の気持ちに、自らの心を傷つけてきました。
でも本当に私たちの容姿は隠さなくてはならないほど醜いものでしょうか。
きっとそうではないはずです。それは私たちを見てもらえれば分かるはず。
それを伝えるために、私たちはアート・ファッション・エンタメで楽しく美しく発信しています。
理解してほしい、理解したい、という温かい気持ちをつなぎ、小さな行動を積み上げていくことが、違いを乗り越える一歩となります。
髪を失った女性が自分だけの笑顔を輝かせるために。
私たちが私たちの心を優しく受け止めるために。
私たちから、次の私たちへつながり、未来に続く小さな灯りになるように。
不安なく最期を迎えられる街を目指して
「潜在看護師の再雇用で地域に統合型ケアステーションを!」
皆さん、人生最期の日をどこで過ごしたいですか?
もし、皆さんが、自宅で過ごしたいと思ったとき、皆さんの街には、安心して、自宅でケアを受ける環境がありますか?
現在、国は2025年に向け、地域包括ケアシステムの推進を掲げ、在宅ケアの必要性を説いています。しかし、その担い手である訪問看護師の数は、現在4.7万人。2025年までに、推定で12万人は必要と言われています。まだまだ足りません。
そのための一つの解決策は「潜在看護師」の再雇用です。
日本には、潜在看護師が55万人います。潜在看護師はなぜ、復職できないのでしょうか?
勤務時間が長い、超過勤務が多い、夜勤が大変、休暇が取れない、責任が重い、働きながら子育てができない。という理由です。
私の父は2001年、医療事故で死亡しました。原因は、病院内での看護師の人手不足。急変した際も十分なケアを受けられず、亡くなりました。
訪問看護師を増やす事は急務です。弊社では、イーラーニングの研修、1時間単位取得可能な有休制度、非常勤職員へ手当支給など様々な形で、潜在看護師がやりがいを持って働ける環境作りに取り組んでいます。
潜在看護師の再雇用で安心して自宅で生活する環境を整え、そして看護師だけでなく、地域に多職種による統合ケアステーションを作り、在宅で、安心して最期を迎えられる、そんな街をもっともっと増やしたい。それが私の願いです。
ヨガをしたいけど、自分で行く事が出来ない。
MEDCAREYOGA(メドケアヨガ)はこうした思いに応えるため、老若男女問わず、障害者やそのケアをする介護者等に対して、クリニック、病院、老人ホームやデイサービス、デイケア、そして福祉施設、養護学校等に出向き、ヨガの提供および健康教育を行う団体として2018年始めに発足しました。メドケアヨガは医療(MEDICINE)とケア(CARE)とヨガ(YOGA)の概念を融合させた言葉です。
多くの方は、ヨガを“身体を動かすもの”としてしかとらえていません。しかし、本来ヨガは個人個人のライフスタイルのデザイン、およびマネジメントを行うための手段です。よって、年齢や性別、障害、
社会的背景に関わらず、その人なりのヨガを提供することが実際は可能です。
ただ、それを提供してくれる人がいない。
そこにメドケアヨガの存在意義があります。
では私達はヨガが人々に新たな形で浸透してさえ行けば良いと思っているのか?
そうではありません。ヨガはツールに過ぎません。
メドケアヨガはヨガを通じたコミュニティーを作り、それによってソーシャルキャピタルを高めていく事で地域間の健康格差を改善していく事を最終的な目標に活動しています。
より多くの人を巻き込んでいく仕組みとして、フレイルヨガ®を開発改良中です。フレイルヨガ®はただの運動ではありません。フレイルを改善していくための栄養指導、歯科医師と考えたオーラルフレイル対策、サルコペニア改善のための身体効果、共に行う場を作る事での精神的効果など、多職種連携による包括的アプローチを組み込んでいます。
私達は一緒に活動する仲間を募集しています。来年にはフレイルヨガ®指導者養成講座を開催して全国に普及してコミュニティーを作っていく予定です。
メドケアヨガのコミュニティー作りは日本にとどまらず、Accessible Yoga(アクセシブルヨガ)という国際NGOを協力しながら、世界に向けて情報を発信していきます。
外国人医療の現状-国際看護師・医療通訳として
斉藤祥子
札幌医科大学保健医療学部看護学科 小児看護領域 臨床実習指導員
救急安心センターさっぽろ(♯7119)医療相談員
札幌東徳洲会病院 非常勤英語医療通訳
私は北海道大学病院に25年勤務後、現在は国際看護師、医療通訳として勤務しております。
昨年度、日本は東京オリンピックを目前に在住外国人が日本の全人口の2%を越えました。しかし日本の外国人医療の現状として、実際の診療の場面に普通に医療通訳が同席できる状況ではありません。また看護師は増えていく外国人患者さんとコミュニケーションをとることに苦労しています。
その中で医療通訳は医療通訳士として認証制度が始まる予定です。また国際看護師は昨年度から大阪府看護協会で日本国際看護師研修が行われ、私は今年度第一期生として修了しました。
外国人医療の充実に向けて両方の役割を持つ私が、ほとんどが医療従事者ではない医療通訳士と、外国人患者とうまくコミュニケーションがとれない看護師の協働ができるよう橋渡しの存在として活動しております。発表では具体的に発表させて頂きたいと考えております。
人生で大事なことは、だいたい偶然が決める!
緒方哲才
Ogata&Co. CEO&Founder
端的に言えば、「かなり風変わりな薬剤師の経歴」であり、こう言う道もあり得ると言う点で、後続の方々に勇気を与えられれば幸いです。
薬学部卒業後、国家資格を取りました。修士了の後、大手総合商社に入り、24年余り働きました。商社では、通常業務の傍ら、8年強に亘り、管理薬剤師としての業務も行なっています。また、イタリアに6年半、ブラジルに3年の海外駐在の経験もあります。
思い出深いエピソードとしては、91年に、ペルーでコレラを初めとした感染症が大流行し、当時の厚労省の大臣官房室と共に、製薬会社に依頼して、抗菌剤や抗生物質を手配して、大統領宛に寄付し、対策の一端を担ったことが挙げられます。
営業職としては、長年に亘り、医薬品の受託製造に尽力しました。具体的には、海外および国内の大手製薬向けに抗HIV薬、糖尿病薬、抗潰瘍薬用途の原料、中間体の調達や、品質管理、製品の輸送を手がけ、関連の法務・税務や、登録関係、コンプライアンス対応に至るまで手掛けました。
商社を退職後は、一転して、某モーター会社の海外チーフパフォーマンスオフィサーとして財務管理を担当しました。その後、製薬会社に移り、受託製造等を管理運営した後、経営企画管掌の上席執行役員となりました。直近は介護会社で理事を務めた後、また新しい道を模索しています。さて、今度は何が起こるのか、自分でもワクワクしております。
よりよき人生の最終章のために ~人生最期の締めくくりのお手伝い~
本多智康
特別養護老人ホーム上北沢ホーム 医師
老衰は自然の摂理であり、老衰は治せない。
老衰が進めば徐々に食べなくなり、自然の麻酔がかかり、穏やかに老衰死・平穏死ができる。
それなのに、医療者も家族も、医療を過信して医療を受けさせなければならないと思ってしまう。
現在、特別養護老人ホームで常勤医として働いている。
役に立つ医療と役に立たない医療とを仕分ける、家族の気持ちを調停する、すなわちコーディネーターみたいな仕事をしている。
もともとサラリーマンだったが、医師の偏在化に少しでも役に立てないかと思って、医者になった。
しかし、初期研修を含めて病院勤務わずか3年で老人ホームへ。
色々な患者さんがいたはずだが、点滴などの管に繋がれ、時には拘束された寝かせきり高齢者ばかりが、なぜか僕の目に飛び込んできた。
病院での人生最終章は、ご本人のためになっているようには見えなかった。少なくとも、自分が患者さんの立場だったら絶対に嫌だと思った。
<僕のこの施設での役割>
人生の最終章に医療はほとんど必要ないように思う。
何がご本人のために一番いいか、自分がその立場だったらどうして欲しいかを考えながら、人生最後の締めくくりのお手伝いをさせていただくこと。そのために、ご家族とじっくりと対話すること。
<医療が良くなるために>
多くの人が自宅で死にたいと思っているのに、多くの人が病院で亡くなっている。人生最終章の高齢者の現状を、少しでも多くの人に発信していければと思う。
自宅や施設で、過剰な医療を受けることなく、枯れていくように亡くなっていく。昔当たり前だった老衰死・平穏死を、少しでも増やしていけたらいいなぁと思う。
死は生と連続している様に思う。死ぬとは、生き抜く、生き切るとも言える。死に様とは生き様とも言えるだろう。死を忌み嫌うのではなく、今よりもちょっとでいいから、人生の最期や死について考えながら生きていく。そんな社会になってくれたらなぁと願う。
…
※登壇するプレゼンターは順次こちらの「MED Japan 2019 ホームページ」でご紹介をします。
※事前登録はこちらのページをスクロールした下部のボタンからどうぞ。
早い段階での満席が予想されますので参加を希望される方はお早目の事前登録をお勧めします。
※事前登録は終了しました。
当日受付でのご参加をお待ちしています。
MED Japan 2019 概要
- 日時:2019.年10月6日(日)
- 時間:10:30〜17:00 受付9:30 After Session(懇親会)17:00〜19:30
- 参加費
サポーター※ | 一般 | |
事前参加登録 | 2,000円 | 3,000円 |
当日参加 | 5,000円 | |
懇親会 | 4,000円 |
※チーム医療フォーラムのサポーターにご登録いただくことで、サポーターとしてのご参加(事前登録2,000円)ができます。
サポーターの会費は「年額:5,000円」です。季刊誌「ツ・ナ・ガ・ル」の郵送などさまざまな得点をご用意しています。
この機会にぜひチーム医療フォーラムのサポーターとして活動を支えてください。
※事前登録は終了しました。
当日受付でのご参加をお待ちしています。
! テキスト化ボランティアに参加するとMED Japan 2019の参加費が無料(招待)になります。
詳細はスクロールしてページ下部から。
- 会場:日本科学未来館 未来館ホール 東京都江東区青海2-3-6
MED Japan 2019の事前登録はこちらから
MED Japan 2019の事前登録は「Peatix:https://peatix.com」の専用フォームから登録と参加費のお支払いをお願いいたします。
当日の参加も先着順で受付予定です。
テキスト化ボランティアに参加するとMED Japan 2019の参加費が無料(招待)になります!
MED Japanではプレゼンテーションをテキスト化(文字起こし)してくれるボランティアを募集しています。
テキスト化をして頂いた方はホームページでのお名前の掲載の他に、
MED Japan ボランティアとして10月6日に開催されるMED Japan2019に無料招待します。
詳しくはこちらのリンクから >> MED Japan テキスト化ボランティア募集!