繁田雅弘: 認知症と幸せに暮らす人から学ぶこと

  • 内容:Contents
  • プレゼンター:Presenter
  • テキスト:Transcript

認知症と幸せに暮らす人から学ぶこと

人は認知症と聞くと何を思い浮かべるだろう。進行すると何も分からなくなる病気?興奮する病気?家族を苦しめる病気?一番なりたくない病気?そんなふうに考える人は少なくない。それは100%間違っているわけではないが、それはごく一部であって、多くの認知症の人と家族は幸せに暮らしている。何も分からなくなるまで進行するような人もごく一部である。もちろん周りが本人の想いを理解できず、なだめるばかりで子ども扱いすれば怒るのは当然である。家族と本人の信頼関係や情緒的関係が揺らぐことがあるとすれば、それは認知症が原因なのではなく、本人と家族の長年の確執や課題が認知症を機に凝縮して現れたのである。認知症そのものは本人の人間性を犯さない。幸せに暮らしている家族を見ると、周りがもの忘れや失敗を許容し、口を出さずにサポートし、本人の自尊心が維持されている。そんな家族は私たちにじつに多くのことを教えてくれる。

繁田雅弘 SHIGETA MASAHIRO

東京慈恵会医科大学 精神医学講座 教授
首都大学東京 名誉教授

認知症と幸せに暮らす人から学ぶこと

関連プレゼンテーション

  1. 高橋万太郎:伝統産業がもっと魅力的になるためには

    高橋万太郎:伝統産業がもっと魅力的になるためには

  2. 秋山和宏:栄養が幸せの力になる

    秋山和宏:栄養が幸せの力になる

  3. 小椋純子:日本人の足の未来を考える

    小椋純子:日本人の足の未来を考える

  4. 永谷 研一:「できたことノート」 〜自己肯定で未来を創ろう!〜

    永谷 研一:「できたことノート」 〜自己肯定で未来を創ろう!〜

  5. 藤田優美子:ワン チャンス!〜1年目の気付きとこれから〜

    藤田優美子:ワン チャンス!〜1年目の気付きとこれから〜

  6. 小澤いぶき:未来の豊かさを創っていくための社会処方箋

    小澤いぶき:未来の豊かさを創っていくための社会処方箋