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臨機応援! 災害支援のあり方 熊本県人吉市/令和2年集中豪雨災害からの学び
異常気象により各地で豪雨災害に見舞われています。線状降水帯という気象用語が一般化している今日、災害は、他人事ではなくなってきました。今回のMED Japanでは、熊本県人吉市で経験した災害支援の現場をご紹介し、災害支援のあり方について考えてみたいと思います。
私は、熊本県人吉市に3年半ほど住み、その中で令和2年の豪雨災害に直面しました。7月4日未明、市街地の7割近くが水没し、甚大な被害をもたらしました。一夜明け、街は一変、大変な惨状が広がっていました。一旦、泥水が引いた後は、自衛隊や消防などの救援活動のほか、災害ゴミの処理などに追われる市民の姿がありました。問題は、たまる一方の災害ゴミです。ほとんどの車は流され使えず、ゴミの運搬もままならない状況がありました。
そこで、熊本市の中古車販売の社長に協力を求め軽トラを10台ほど格安で借りることに。また必要な費用は、スマートサプライという東日本大震災の時に生まれた支援のネットシステムで集めることに。モノと資金の目処をつけ、軽トラ・無料貸出プロジェクトが始まりました。「必要な人に、必要な支援を、必要な分だけ」というコンセプトのスマートサプライは、リアルタイムで、支援の状況がネット上にアップされていきました。
支援と共感の輪をむすぶ仕組みの紹介、いざというときに助けてと叫ぶ大切さなどを共有し、想像力、応援力、機動力について、考えてみたいと思います。「臨機応援!」
松山真之助
ビジネスをアートにする研究所 代表