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絶望、光、幸福、そして…在宅医療を受けている娘との生活で考えたこと
9歳の娘は「脳死に近い状態」で常時人工呼吸器をつけ、8年間在宅で生活をしている。生後1年間はNICUにいたが、在宅移行を望んでいた。在宅小児科医がなかなか見つからないなか、主治医の必死な対応と偶然とが重なって、娘の在宅診療を引き受けて頂ける先生と出会うことができた。我々も病院も在宅を引き受けていただいた先生も自宅での穏やかな「看取り」の形が準備できたと思っていた。しかし、それは我々の勝手な思い違いであった。我々の思いを軽やかに裏切って、娘は穏やかに生活しながらゆっくりと成長していく。我々家族と娘とが「普通」に生活することができて、親として娘の成長に喜びことを感じることができるのは在宅のネットワークとなっている方々に支えられているからだ。そのネットワークが広がれば広がるほど、娘も我々の世界も広がっていくことを実感している。
永瀬哲也
人工呼吸器をつけた子の親の会 会員