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一燈照隅、万燈照国
日本の天台宗開祖である最澄の言葉に「一隅を照らす、此れすなわち国宝なり」がある。戦後昭和の歴代総理の指南役であった安岡正篤が設立した全国師友協会のスローガンとして、「一燈照隅 万燈照国」という言葉が昭和時代、日本に広まった。最初に自分が一つの灯火を掲げて一隅を照らす。そうした誠心誠意の歩みを続けると、いつか必ず共鳴する人が現れてくる。一灯は二灯となり三灯となり、いつしか万灯となって国を照らすようになる。そのためにはまず自分から始めなければいけない。チーム医療フォーラムは秋山和宏先生の一灯から始まり、共鳴する人が増えつつある。私も共鳴させていただいている。日本リハビリテーション栄養研究会は私の一灯から始まり、共鳴する人が増えつつある。多くの医療人が一隅を照らせば、国を照らすことも可能だと信じている。万燈照国を目指して、一燈照隅を続けたい。
若林秀隆
横浜市立大学市民総合医療センター