小川順也:強みを活かして主体性を引き出す場作り

  • 内容:Contents
  • プレゼンター:Presenter
  • テキスト:Transcript

強みを活かして主体性を引き出す場作り

私は,2011年〜2015年まで国立精神・神経医療研究センター病院で理学療法士として働いていました.この病院はパーキンソン病の方を多く見ている病院でした.パーキンソン病は治らない病気ですが,適切な薬剤調整と運動療法で予後を変える事ができます.しかし,病院から退院したり,病院のリハビリテーションが終わってしまったまだ軽度のパーキンソン病の方は一人では運動を続けられないという声がたくさんありました.そこで,医療,介護保険の制度の隙間に落ちて悲しんでいる方が多い事.医療,介護保険だけでは限界があることを教えられました.私は2013年から病院などの医療機関ではなく,個人的に患者さんと一緒に気軽に運動ができる場を作ることにしました.PD Cafe(parkinson disease cafe)という名前にし,患者さんと医療職がフラットな状態で運営することを目指しました.運動指導ではなくてコミュニティを作ることで患者さん同士が共に運動継続を促せる場作りを心がけています.医療従事者の一方通行の提供ではなくて患者さんからも日々工夫していることややっている運動を教えてもらっています.現在はボイストレーナーでありCMのナレーションなどをしていた方がパーキンソン病になってしまい,パーキンソン病と今までの経験を生かしてパーキンソン病の方にボイストレーニングをしてもらうなど,それぞれの強みを活かして主体性を引き出すコミュニティに成長しています.今後の高齢化社会でモデルとなる運動を軸としたコミュニティ作りを目指しています.

小川順也 OGAWA JUNYA

合同会社Smile Space 理学療法士

強みを活かして主体性を引き出す場作り

関連プレゼンテーション

  1. 吉村芳弘:あなたが一般病院で臨床研究をすべき3つの理由

    吉村芳弘:あなたが一般病院で臨床研究をすべき3つの理由

  2. 鎌田 剛:社会連携 ― 医療連携,多職種連携のその先

    鎌田 剛:社会連携 ― 医療連携,多職種連携のその先

  3. 井上 拓民:「折り鶴のBranding 〜みんなをもっとゲンキにする!〜」

    井上 拓民:「折り鶴のBranding 〜みんなをもっとゲンキにする!〜」

  4. 渡邉 俊

    渡邉 俊:上毛かるた制作75周年に声を大にして言いたいこと〜人間はバカだから、いつかまた同じ過ちを犯す〜

  5. 田坂広志: 21世紀の教育は、どこに向かうのか

  6. 清水 愛子:プレイフルケアのある社会 ~笑った分だけ強くなる『くちビルディング選手権』の挑戦

    清水 愛子:プレイフルケアのある社会 ~笑った分だけ強くなる『くちビルディング選手権』の挑戦