山口育子:賢い患者

  • 内容:Contents
  • プレゼンター:Presenter
  • テキスト:Transcript

賢い患者

29年目に入ったCOMLの活動で、ずっと合言葉にしてきたのは「賢い患者になりましょう」。お任せでも対立でもなく、患者が自立して主体的に医療参加することが大切。そのためには、まず一人ひとりが「いのちの主人公」「からだの責任者」として自覚することからスタートしようと伝え続けてきました。

長年の活動で、私が痛感してきたことがあります。どのような集団も、多くの人が集まると釣り鐘型の正規分布曲線を描くということです。医師の集団ならば、一方に人格に優れ、知識も腕も確かという少数がいて、もう一方には問題を起こす医師も少数います。患者という集団も同様に、一方に成熟した賢い患者が少数いて、もう一方には無理難題を押しつけてくる患者も少数いるわけです。これまで、ともすればお互いの負の部分にいる人を問題視し、叩いてきました。しかし、それでは医療はよくなりません。そこで私は、正規分布曲線の中央値をプラスの方向にずらす活動に力を入れたいのです。それが「賢い患者」を増やすことに繫がると信じています。

山口育子 YAMAGUCHI IKUKO

認定NPO法人ささえあい医療人権センターCOML 理事長

賢い患者

関連プレゼンテーション

  1. 杉山 賢明:内科医の「人生会議」啓発イベントの主催者への転身

    杉山 賢明:内科医の「人生会議」啓発イベントの主催者への転身

  2. 長谷川 翔:Challenge for Children、Challenge for Athletes アスリートが小児医療に貢献できること

    長谷川 翔:Challenge for Children、Challenge for Athletes アスリートが小児医療に貢献できること

  3. 永井康徳:最期まで自分らしく生きる

    永井康徳:最期まで自分らしく生きる

  4. 「果たして死は不幸なのか」 青木 佑太

    青木 佑太:「果たして死は不幸なのか」

  5. 今井真理子:「生活期での言語聴覚士の役割 ~歯科往診3年間を紹介~」

    今井真理子:「生活期での言語聴覚士の役割 ~歯科往診3年間を紹介~」

  6. 宇井吉美: おむつを開けずに中が見たい